代表あいさつ
2020年、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大により、私たちが「普段の」「日常の」と考えていた生活は一変しました。それは、多くの人がそうであったように、私にとっても、日本や世界の変わってゆく情況の中で、日々の暮らしを見つめ直し、自分の職業について、(私であれば)作家としてやらねばならないこと、そして作家としてできることについて考える機会となりました。
とりわけ、新型コロナウィルスの影響でほとんどの講演やイベントが中止となる中、子どもたちをはじめ多くの人が、実に様々な場面で私の絵本を読んでくださったことは、絵本のすばらしさ、絵本の持つ力について再認識し、さらには絵本に関わるたくさんの人や組織の活動を作家として応援することの意義について、あらためて深く考えさせられるものでした。
今、様々な思いを抱えながら、子どもたちだけでなく大人の皆様も絵本を読んでくださっています。
それに応えるため、絵本の制作、流通、普及、活用に関わる多くの人や会社や団体が、厳しい状況の中にあっても、素晴らしい理念や願いを持って、向かい風に立つように活動をされています。
2021年、私は、一人の作家として続けてきた絵本に関わる人や組織を応援する活動をさらに充実させるために、絵本を愛する皆様と共に、「絵本・応援プロジェクト 〜YELL 2021〜」をスタートすることといたしました。
厳しい状況の中にある今だからこそ、互いに生かされながら生きている私たちが、立場や組織の枠を超え、共に絵本を愛するものとして、「絵本が好きだ」という気持ちを共有し「絵本と絵本に関わるすべての人を応援します」このことを表明する。そして、一人ひとりの仕事や活動をより充実させることを通して、誰かを応援しエールを送る。そして誰かの応援を受ける。
そこにはきっと笑顔があります。
「絵本・応援プロジェクト 〜YELL 2021〜」は、一人ひとりの仕事や活動をより豊かなものとし、日本および世界の絵本文化とそれに関わるすべての環境の充実と発展に寄与するものです。
絵本を愛する皆様、「絵本・応援プロジェクト 〜YELL 2021〜」 にぜひご参加ください。
2021年1月吉日
「絵本・応援プロジェクト 〜YELL 2021〜」
代表 くすのき しげのり